結婚式ってどんなやり方があるの?結婚式のスタイルまとめ!

1. 結婚式のスタイルとは?

結婚式と披露宴の違い

「結婚式」とは、神仏やゲストの前で、結婚を宣言することをいいます。

そして、結婚を宣言するために行われるセレモニーを「挙式」というのです。

さらに、親族や友人を招いて、結婚のお披露目をするパーティーのことを「披露宴」といいます。

宗教式や無宗教式など挙式スタイルは様々

結婚式のための挙式スタイルには、いろいろな種類があります。

宗教式には、「教会式」「キリスト教式」「神前式」「仏前式」があります。

キリスト教式や仏前式は、それぞれキリスト教徒や仏教徒である新郎新婦が選択することが多いです。

無宗教式としては、「人前式」があります。

2. 教会式とは?

教会でキリスト教信者が行う挙式

キリスト教の教会において、司祭または神父が司会となり、信者を対象に執り行う挙式のことです。

キリスト教の儀式に則り、神に結婚を誓います。

聖歌隊やオルガニストもいて、荘厳な雰囲気の中で式が進行していきます。

教会式のメリット

教会式のメリットとしては、家族の絆を感じられる演出が多いことがあげられます。

花嫁が父とバージンロードを歩いたり、母からのベールダウンを受けるなど、家族の愛を感じられるシーンがたくさんあります。

厳かな雰囲気の中で行う挙式は、きっと思い出深く心に刻まれるはずです。

また、教会やチャペルでの挙式は、天候に左右されることがありません。

両親や親族はもちろん、友人にも参列してもらいやすいことも魅力です。

教会式の場合、通りすがりの人が挙式に参列するのもOKです。

教会式のデメリット

教会式のデメリットは、ゲストの多くがすでに教会式の参列経験があるため、見飽きている可能性が高いということです。

また、司祭や牧師、聖歌隊、オルガニストなどへの謝礼が必要となるため、コストが高くなりがちです。

合わせて、キリスト教信者以外のカップルが教会で挙式する場合には、事前に講習会への参加が義務付けられているところが多いので、注意が必要です。

教会式の費用の目安

教会式の挙式費用は、10~20万円が目安といわれています。

この挙式料の中には、司祭や牧師、聖歌隊、オルガニストなどへの謝礼と式次第、キャンドルや誓約書の代金、教会使用料などが含まれるのが一般的です。

教会式の流れ

教会式の挙式にかかる時間は、20~30分となっています。

挙式の流れは、以下の通りです。

ベールダウン

ブライズルームと呼ばれる新婦控室で、新婦の母がベールダウンします。

それから、教会またはチャペルに向かいます。

新郎新婦入場

新郎が先に入場し、祭壇前に立ちます。

その後、新婦が父親とともに入場し、バージンロードを歩きます。

祭壇前で新婦の父が、花嫁の手を新郎に渡し、2人は祭壇を向きます。

賛美歌斉唱

新郎新婦だけでなく、ゲストも全員起立して、賛美歌を歌います。

歌詞は式次第に載っているので、覚えていかなくても大丈夫です。

聖書朗読

司祭または牧師が、聖書の中から結婚に対する教えのところを朗読します。

その後、神に祈りを捧げます。

誓約

司祭または牧師の問いかけに対し、新郎新婦が答えていきながら、結婚を誓約します。

指輪の交換

結婚の誓約を目に見える形で表す意味で、新郎新婦が相手の薬指に指輪をはめます。

結婚宣言

新郎新婦が重ねた手の上に、司祭または牧師が手を置き、祈りを捧げます。

そして、結婚を宣言します。

誓約書に署名

新郎新婦に続き、司祭または牧師、あるいは証人が、誓約書に署名します。

その後、結婚が成立したことを、司会である司祭または牧師がゲストに報告します。

新郎新婦退場

新郎新婦が腕を組み、バージンロードを通って退場します。

ゲストの温かい拍手に包まれながら、ゆっくりと式場を後にします。

挙式後

挙式後は、ゲストが外で新郎新婦を待ち、フラワーシャワーやライスシャワーを行うのが一般的です。

3. キリスト教式とは?

チャペルで行う挙式

ホテルや結婚式場に併設されたチャペルで、牧師の司会のもとで行われる挙式スタイルのことです。

現代では、挙式するカップルの約半数が、キリスト教式だといわれています。

キリスト教式の流れ

キリスト教式の挙式にかかる時間や流れは、教会式と同じです。

キリスト教式のメリット

宗教色より商業色が強いので、事前講習の受講義務などがありません。

牧師も常駐していないので、日本人や外国人など、希望に合わせて依頼することもできます。

キリスト教式のデメリット

教会式のデメリットと同様です。

キリスト教式の費用の目安

ホテルや結婚式場のチャペルで挙式をする場合、披露宴や衣装とのセットプランになっていることが多いです。

挙式自体の費用は、10~20万円と教会式と変わりません。

4. 神前式とは?

日本伝統の挙式スタイル

神社またはホテルや結婚式場の神殿で執り行う、挙式スタイルです。

明治33年に大正天皇がご成婚される際、日比谷大神宮(現東京大神宮)で挙式したのが始まりとされています。

新郎新婦の家同士が結びつくという考えに則り、盃を重ねることで固い絆を結ぶという意味で、「三々九度の盃」を交わすのです。

神前式のメリット

神前式は、両家の結びつきを重視した式次第になっています。

そのため、披露宴の前に両家の顔合わせができ、その後に声をかけやすい雰囲気をつくることができます。

和装で雅楽が流れる中、神殿まで新郎新婦が歩き、荘厳な雰囲気の中で進む挙式は、日本特有の魅力にあふれています。

また女性にとっては、白無垢に綿帽子という伝統的な婚礼衣装を身にまとい、大和撫子になれるチャンスです。

そして神前式は、新郎が活躍する機会が多い挙式スタイルです。

ゲストに年配者が多い場合は、特に喜ばれる傾向が強いです。

神前式のデメリット

神前式は、両家の結びつきを重視するため、本殿の収容人数がそれほど多くありません。

そのため、原則的には友人は参列できないところが多いようです。

また、神社で神前式の挙式を行う場合、バリアフリーになっていない場所もあるので注意が必要です。

神前式の費用の目安

神社で神前式の挙式を行う場合は、5~15万円かかるのが目安といわれています。

ホテルや結婚式場の神殿で行う場合には、衣装や披露宴とセットプランになっていることが多いので、事前に確認しましょう。

神前式の流れ

神前式の場合、基本的にはリハーサルがありません。

ですが、神職や巫女が所作の説明は行ってくれるので、心配しなくても大丈夫でしょう。

参進の儀

神職と巫女に導かれ、新郎新婦とその両親、親族の順番で本殿に向かいます。

入場

まず、神前に向かって右側が新郎側の親族、左側が新婦の親族となるように入場します。

その後、新郎新婦と仲人、神職が入場します。

修祓の儀

神職が、祓詞を述べます。

この祓詞により、身の汚れを祓い、清めます。

祝詞奏上の儀

神職が神に2人の結婚を報告するため、祝詞をあげます。

これにより、2人の幸せが永遠に続くように祈ります。

三々九度の盃

盃は、大・中・小の3つがあり、それぞれ3回ずつ、計9回御神酒をいただきます。

繁栄と魔よけの意味がある御神酒をいただくことで、夫婦として永遠の契りを結びます。

指輪の交換

本来は神前式にはない儀式なのですが、希望者が多いことから、指輪の交換を行うのが一般的となっています。

昭和30年代から、取り入れられているそうです。

誓詞奏上

新郎は、夫婦になることを誓う言葉を読み上げます。

新婦は最後に、自分の名前だけを読み加えます。

玉串拝礼

玉串とは、榊の枝に紙垂をつけた、神様への贈り物のことです。

その玉串を、新郎新婦と仲人夫婦、両家の代表の順番で、捧げます。

巫女の舞

巫女が、新郎新婦の門出を祝い、雅楽の調べにのって舞を奉納します。

親族盃の儀

両家が親族となるための儀式です。

親族全員に巫女が御神酒を注ぎ、全員起立したうえで、一斉に3回で飲み干します。

斎主挨拶

神職が、式を取り納めたことを神に報告し、一拝します。

退場

退場の順番は、神職、新郎新婦、仲人、親族となります。

退場後は、神殿の前や庭などで集合写真を撮影することが多いです。

5. 仏前式とは?

両家いずれかの菩提寺か自宅で行う宗教式

仏閣寺院や自宅の仏壇前で、住職を呼んで執り行う挙式スタイルです。

ホテルや結婚式場でも、仏前式に対応してくれるところはあります。

仏教の教えでは、一度結婚すると、来世でも縁が結ばれると考えられています。

そのため、仏様に来世まで結ばれることを誓うのです。

また、2人が出会えたことを、ご先祖様に報告し、感謝するという意味もあります。

仏前式のメリット

2人の結びつきを仏様に報告し、感謝する儀式を通して、家と家との結びつきを感じることができます。

また、神道のように「大安」などの考え方がないので、いつでも挙式ができます。

仏前式のデメリット

新郎新婦の菩提寺の宗派が異なる場合、できない可能性があります。

また、仏前式に対応できる式場はそれほど多くありません。

仏前式の費用の目安

仏前式の挙式費用は、10~20万円程度です。

仏閣寺院で行うのか、自宅に住職を呼ぶのかなど、条件によって金額が変動します。

仏前式の流れ

仏前式の挙式も、基本的には親族のみで行います。

仏閣寺院によっては、友人の参列が許可されることもあります。

入堂

両親と親族、新郎新婦、僧侶の順番で入堂します。

ご本尊に向かい、右側に新郎とその親族が、左側に新婦と親族が座ります。

敬白文の朗読

僧侶が焼香を行い、ご本尊に2人の結婚を報告します。

念珠授与

新郎新婦に、僧侶から新郎には白房の、新婦には赤房の念珠が授与されます。

新郎新婦は授与された念珠を持ち、揃って合掌します。

この念珠は、挙式が終わるまで持ち続けるものです。

司婚の辞・焼香

僧侶の問いかけに対し、新郎新婦が答える形で、誓いの言葉を述べます。

その後、新郎と新婦の順番で焼香します。

誓杯・親族固めの祝杯

仏前式でも、新郎新婦が盃を交わします。

仏前式では、新婦が先に口をつけます。

その後、親族全員で盃を交わします。

祝辞・退場

僧侶から祝辞と説法をいただき、新郎新婦と参列者全員で合掌、拝礼します。

その後、退場します。

仏前式の指輪の交換は?

神前式では、儀式の中に指輪の交換を設けますが、寺院によっては認められないことがあるので、事前の確認が必要です。

挙式内で行う時には、司婚の辞の後にすることが多いようです。

6. 人前式とは?

ゲストに結婚を誓う挙式

人前式は、お招きしたゲストを立会人として、結婚を誓う挙式スタイルです。

式次第や場所も、新郎新婦の希望に合わせて決めることができます。

儀式の決まりごとがないので、オリジナルの挙式をつくりあげることができます。

人前式のメリット

教会式や神前式、仏前式と比較すると、費用が抑えられるケースが多いです。

また、ゲストに向かって結婚の誓いをたてるので、全員に参加意識を持ってもらうことができます。

人前式のデメリット

挙式に格式を求める年配層には、不評な挙式スタイルです。

また、自分で自由にできる反面、企画や準備に手間も時間もとられることが多いです。

人前式の費用の目安

人前式は、企画によってかかる費用が異なります。

挙式用に祭壇だけを用意する場合は、実費が5万円ほどかかります。

また、人前式をパーティー会場以外で行う場合、使用料を求められることがあるので、注意が必要です。

事前にしっかりリサーチしておきましょう。

人前式の流れ

人前式を行う場合、30分程度で終了できるように式次第を考えましょう。

年配のゲストが多い場合は、セレモニーの冒頭で進行がオリジナルであることを、アナウンスしておくことをおすすめします。

ゲストの入場

人前式は、お招きしたゲスト全員が結婚の証人となります。

結婚証明書を受付に用意しておき、セレモニー前に全員にサインしてもらいましょう。

新郎新婦の入場

ゲストに見守られながら、新郎新婦が入場します。

開式宣言

司会者が、挙式の開会を宣言します。

その際、ゲスト全員が結婚の証人となることを説明します。

誓いの言葉

新郎新婦が考えた誓いの言葉を、ゲストの前で話します。

指輪の交換

結婚の誓約を形にする、指輪の交換を行います。

新郎、新婦の順番で、相手の薬指に結婚指輪をはめます。

誓約書に署名

結婚証明書や誓約書、婚姻届けなどに、新郎新婦がゲストの前で署名します。

その際、ゲストの代表にも署名や捺印をしてもらいましょう。

結婚成立の宣言

司会者が、結婚証明書や誓約書、婚姻届けをゲストに見せたうえで、2人の結婚を宣言します。

閉式の言葉

司会者が、挙式の閉会を宣言します。

そして新郎新婦は、ゲストに結婚に立ち会ってもらったことのお礼を述べます。

 

7. 先輩の「挙式体験談」

教会式・むーちゃんさん(26歳・女性)より

私は、ホテルのチャペルで挙式しました。

会場にこだわりがあり、バージンロードの長さやチャペルの天井高、広さなどを基準日選びました。

私は母にベールダウンをしてもらいたかったので、マリアベールではなく、ティアラをつけたヘアスタイルにしました。

友人から借りたロングベールも、長いバージンロードに合っていたと思います。

バージンロードを父と歩き、夫に手を渡す瞬間が一番印象に残っています。

フラワーシャワーを生花から造花に変え、ブーケも持ち込み料がかからないことを確認してから発注するなど、節約にも配慮しました。

引用元:式へのこだわりと節約(https://wedding-baton.com/stories/1311787431)

神前式・namiさん(32歳・女性)より

私たち夫婦は、神社での神前式を希望しました。

2人とも和装が好きで、結婚式のテーマを「和」にしたこともありますが、何より私が幼いころから、黒引き振袖を着て、昔ながらの古典的な花嫁になることを夢見ていたからです。

自分の祖父母や両親のように、奥ゆかしく荘厳な雰囲気の中で、家族や友人に見守られて夫婦の契りを交わすことに強いあこがれを抱いていたので、神社に出向いての挙式にこだわりました。

神前式ならではの神殿へ向かう花嫁行列は、御神職と巫女さんの先導でゆっくりと歩みを進めるたびに、何とも形容しがたい高揚感と緊張感が、同時に押し寄せてきました。

そして、凛として静謐な空気の中に響く雅楽の音色に包まれて、お祓いや祝詞奏上、三々九度、指輪交換、誓詞奏上と厳かに式が進行していきました。

挙式は親族と親しい友人数名だけの参列だったので、終了後に神殿の前で楽しく写真撮影ができました。

また、神社に参拝にこられた方に「ステキ」「昔ながらのお嫁んさんね」と声をかけていただいたことも、よい思い出として残っています。

引用元: 古式ゆかしい花嫁衣装で誓う夫婦の契り(https://wedding-baton.com/stories/3980375494)

人前式・チョコレートさん(28歳・女性)より

私たちは、家族と親しい友人だけの小さな式にしました。

授かり婚ということもあり、誓いの言葉は家族や友人たちに向けてのものでした。

リングボーイとリングガールとして甥っ子と姪っ子に協力をお願いしたり、ゲスト全員から1本ずつ集めた花で当日にブーケをつくり、夫から改めて結婚を申し込んでもらったりと、自分たちなりの演出をプラスしました。

挙式の短い時間の中で、ゲストの方々にも立ったり座ったりしてもらったので、忙しかったかもしれません。

ですが、見てもらうだけでなく、ゲストみんなで作り上げた挙式なので、それぞれの記憶に残る式になったのではないかと思います。

引用元:想いを形にした結婚式(https://wedding-baton.com/stories/145755834)